テディです。
人から勧められた本が図書館にあったら読むようにしています。自分が自然にはたどり着けない本との出会いは、自分の考え方を広げてくれるし、勧めてくれた人の価値観にも触れることができるから。
今回はちょっと変わってる同僚から勧められた本でした。ユニークな視点で物事を考えるわりに、人にわかりやすく伝える力もあって、芯があって、好きな同僚です。そんな彼の人柄を感じた一冊でした。
何のために、何を大事にして生きるのか、という問いに対する一つの答えを提示している本です。哲学とか好きな人は読んでみると良いと思います。たぶん近くの図書館にあります。
本のタイトルは「あなたが世界のためにできるたったひとつのこと」効果的な利他主義のすすめ
原題はThe MOST GOOD YOU CAN DO – how effective altruism is changing ideas about living ethically
英語のサブタイトルは日本語と少しニュアンスが異なります。直訳すると、「効果的利他主義が倫理的に生きるという考えをどのように変えているか」ですね。
本を読むのが面倒な方はTEDにも著者が登壇して話しているものがあります。(日本語字幕の設定をお忘れなく)
効果的な利他主義とは、「いちばんたくさんのいいこと」
効果的な利他主義、と言われると、ちょっと身構えてしまいませんか?僕は身構えたし、難しそうだと思いました。でも、本の中で「いちばんたくさんのいいこと」と言われて少し安心しました。
以下、引用します。
効果的な利他主義は、非常にシンプルな考え方から生まれています。「私たちは、自分にできる”いちばんたくさんのいいこと”をしなくてはならない」という考え方です。盗まず、騙さず、傷つけず、殺さないという当たり前のルールに従うだけでは十分ではありません。少なくとも、私たちのように、非常な幸運に恵まれ物質的に満たされた生活を送り、自分と家族の衣食住を確保でき、その上さらに時間やお金に恵まれた者にとっては、それだけではだめなのです。私たちの余分なリソースのかなりの部分を、世界をよりよい場所にするために使うことが、最低限の倫理的な生活と言えるでしょう。
続きが気になったあなたは本を読んでいただくとして、読んだ内容を要約すると
稼ぐ能力がある人は、投資銀行で出世するなり起業なりしてたくさん稼ぐ。たくさん稼いで、自分の幸せに必要十分な生活をして、余りのお金をたくさんつくる。そのお金を、効率よく人の命を救っている活動に寄付することで、自分が直接支援活動するよりも「いちばんたくさんの」命を救うことができますよ。ということです。
ちょっと耳が痛いですね〜。確かに自分は幸運に恵まれて、満たされた生活を実現できています。しかも、さらに資産運用してそれを増やそうとしていますね。世界をより良い場所にしようなんてことは全く考えていませんでした。
でも、自分ってそんなに恵まれてるの?と思ったら、そんな疑問に答えるウェブサイトも本の中で紹介されていました。
あなたは世界で何番目に恵まれている?
それがこちら
ここに数字を入れると、あなたが世界で何番目に高い収入なのかを教えてくれます。
試しに年収500万円でやってみましょう。
なんと世界のTop0.42%の年収!世界中で2500万番目くらいに高収入だそう。
興味があればやってみると良いですよ。自分の時給がガーナにいる人と比べていかに高いか、あなたの年収を稼ぐのにジンバブエの人が何年働く必要があるのか。などなど、なんとなく知っていた事実が数値で出てきますよ。
この本は事実に基づき、現実的でロジカルなのが良い
この本の良かったところは、とても現実的で実行可能なところ。
自分の家族が幸せでいるのに必要なのはいくらなんだろうか
それ以上は世の中のために使うべきではないのか
そもそも自分の幸せのためにお金をつかっていいんだろうか
現実的な様々な問いについて、一つずつ答えを出しています。
それに共感できるか、実行するかはまた別ですが、よくありがちな気持ちだけ・情緒だけの主張でなく、より大きい幸せを実現するにはどうするのが良いだろうか?という問いをロジカルに解いていっている印象がありました。
自分も家族計画に基づいて、いくら必要なのかを一度計算してみます。それ以上の余分なお金をどう使うかって、確かに大事なテーマだよなぁ。豪邸に住んで、車買って、みたいなダサい使い方したくないし。
テディの一言
人生の選択肢を広げてくれるいい本でした。やはりたまには自分が普段読まないような本は読むべき。同僚にお礼を言わないと。
今は頑張ってお金を増やそうとしているけど、お金はあの世に持っていけないわけで、どう使うかという方が大事なテーマなのかもしれません。
資産を積み上げ、お金で不幸にならない体制が整ったら、自分は何にお金を使うべきか。視野を広げて考えないと。この本で紹介されている、効果的な慈善事業に寄付するというのも、かなり良い使い方に違いない。
この本の考え方だと、高齢者のために高額の医療費使ってる日本なんて本当にダメダメだなぁ。
宇宙からの大きな視点を自分の中のどこかに持っていたいものです。それにしてもいろいろ考えさせられたなぁ。。。
じゃ、そゆことで。
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