テディです。
僕は怒っています。祖父が新たに始めたという投資信託の商品がひどすぎて。
先日、銀行で投資信託を買っている人の半数が損をしているという記事が話題になりましたが、無理もないです。ここまでひどいとは正直思っていませんでした。節約のために大好きな日本酒を我慢しているおじいちゃんの大切な資産を・・・(怒)
参考記事↓
他の地方銀行も似たようなものなんでしょうか。とにかく怒りがおさまりません。祖父も同意の上ですし、犯罪でないのはわかりますが、こんな仕事を日々していて悲しくなりませんか、銀行さん。
銀行名を出そうかとも思いましたが、おそらく銀行が売っている投資信託はどこもこんな感じなので止めました。インターネットリテラシーがあること、自分で考えることで大きく差がつきますね。ひどい商品を買ってしまう背景には、お金のことだから周りに相談しにくいし・・・みたいな事情もあるのでしょうか。
売られていた投資信託リスト
こちらが商品のリストです。
申込手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 | |
国際インド債券オープン(毎月決算型) | 3.24% | 1.62% | 0.30% |
ロボット・テクノロジー関連株ファンド | 3.24% | 1.78% | 0% |
ニッセイ豪州ハイ・インカム株式ファンド(毎月決算型) | 3.24% | 1.78% | 0.30% |
アジア・オセアニア高配当成長株オープン(毎月分配型) | 3.24% | 1.78% | 0% |
わかる人にはわかると思いますが、ひどいです。株式であれば平均年率5~7%のリターンがありますが、これじゃあ利益のほとんどを手数料でもっていかれる想定です。当然ですが、儲かっても儲からなくても手数料は引かれていきます。
具体的に計算してみます。仮に「ニッセイ豪州ハイ・インカム株式ファンド(毎月決算型)」を100万円分購入するとします。するとまず、買った瞬間に32,400円の申込手数料が引かれて96万8千円になります。次に信託報酬は1.78%なので、年間17,230円です。これで残りが950,770円です。手数料だけでざっくり5万円かかっていますね。
トントンにするために5.3%程度の値上がりが必要になるので、株式の平均リターンでいうと1年間のマイナス期間があって、1年後にやっとトントンということになります。ちなみに「信託財産留保額」というのもひどくて、要は解約手数料です。これだけ手数料を取っておいて、さらに0.3%とるなんて・・・。
手数料もひどいのですが、中身も新興国中心の価格変動が激しいものばかり。年金暮らしの老人に勧める内容とは思えません。これを金融のプロである銀行がやってるんですからね。確信犯でしょう。
頑張っている新人を助ける、というストーリーで売る
さらに腹が立ったのが、営業手法です。
この営業の方は口コミでやってきたそうです。「若いのが頑張っているから話を聞いて助けてやってくれないか」と、同じく高齢の友人に紹介されたそうで。保険屋でもなんでもこの手の話は紹介をしてもらって販路を広げていくのでしょうけど、若者が頑張っているから助けてやろう、という老人の善意を利用しているところがたまらなく悔しかった。
人のためになる商品を売って、それが口コミで広がっていくのならわかるけど、こんなやり方に自分の身近な祖父が引っかかってしまったのがとても悔しく、悲しかった。
投資信託を選ぶ基準
もし投資信託に興味があって、これから買おうという方は可能であればネット証券を開いてください。インターネットなどを使いにくい高齢の方は、できれば身近にいるできる人に口座開設と初期設定を手伝ってもらってでも銀行窓口は避けたほうが良いです。
丁寧なサービスというのはその分割高です。お金は増えず、銀行が儲かるだけです。選ぶ基準ですが、いろいろと指標を見てもややこしいので、申込手数料・信託報酬・総資産額の3つで選ぶと良いと思います。
- 申込手数料:ゼロ。ゼロ以外のものはやめましょう。
- 信託報酬:低ければ低いほど良いです。0.5%を越えるものはやめましょう。
- 総資産額:多いほうが良いです。
自分が買っている具体的な商品としては、例えば「楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド」です。
- 申込手数料:0
- 信託報酬:0.17%
- 総資産額:18,042百万円
労働人口が減っていき、ビジネス文化も微妙な日本が伸びていくイメージができないため、海外に投資しています。その中で、投資家を大事にする姿勢が明確なアメリカを選びました。自分の信じる未来に沿って中身まで選べると納得感があると思います。
銀行に勧められる商品ではなく、自分で選ぶことが重要ですね。迷ってしまう方は、投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Yearというものがあり、銀行側ではなく消費者目線で選ばれているのでオススメです。ちなみに紹介した「楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド」は3位に入っていますね。
参考
まとめ
地方銀行もビジネス環境が厳しいのはわかりますが、高齢者をだます・損させるようなビジネスをやめて本業でしっかり儲ける努力をしてほしいと思います。こういったビジネスで生き延びているようであれば、早く退場すべきですね。
皆さんも皆さんの大切な方が資産運用を始めたり、または商品で迷ってたりしている時には助けになってあげてください。自分の場合、今回はもう遅いですが、遅すぎることはないので、銀行の営業の方には僕がおじいちゃんの家に行くときに来ていただこうと思います。
じゃ、そゆことで。
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