テディです。
この暑すぎる海の日に引きこもっていました。妻が出かけていたので大好きなNetflixで前評判が良かった「この世界の片隅に」という映画を観ました。
なんだか、単純に「面白かった!」というよりは、気づいたら涙が出てしまっていたり、心動かされた作品だったので、気持ちが冷めないうちに文章にしておきたいです。自分は映画を観た後に解説とか、解釈とかを検索してしまって人の意見に流されがちなのですが、今回は自分の気持ちを大事に感じたままを書いておきたいです。
一言で言うと、「普通の、まともな女の子でさえも巻き込まれてしまったのが戦争で、その中でも前を見て強く生きていく姿を描いた映画」と、思います。
以下、ネタバレ注意です。
主人公の「すず」は普通で、まとも
すずが普通なのが、この作品の肝だと思いました。
時代的な背景から、自分の本当に好きな人とは違う人のところに嫁いだりしていますが、現代にいてもおかしくない、ちょっとドジでポジティブで、可愛い女の子です。嫁いできたばかりの時はミスばかりして、義理のお姉さんには嫌がらせされて、ストレスでハゲてしまったりしてます。すごく普通で、愛らしい、その辺にいそうな女性です。
そしてまともです。昔好きだった人に久々に言い寄られても、今の旦那さんのためにちゃんと拒絶したり、家族が笑って過ごせればいいな、と家族の当たり前の幸せを第一に考えることができたり、家事もどんどんできるようになって、前向きに頑張れる素敵な人です。こんな人が幸せになって欲しいな、と思わせます。
非情な戦争が大切なものを奪っていく
そんな幸せになって欲しい典型の「すず」とその家族から、どんどん大切なものが奪われてしまいます。アメリカが悪いとか、戦争反対、とか、そんな思想の話ではなく、戦争にたいして意見もなく、普通にまともに頑張っている家族が、事実として、現象として大切なものを奪われていく姿に悲しくなったし、教科書や写真だけでは感じることができない現実を、この映画から学ばせてもらったなと思います。
貧しい中でも、工夫と努力で毎日を少しでも豊かに楽しく過ごしたい。家族との時間を大事にしている素敵な家族です。自分が目指す理想の家族のかたちかもしれません。そんな家族がこんな状況になる、なんて理不尽なんだと思いました。
それでも主人公の「すず」や周りの登場人物は、ボロボロになりながらも、できるだけ笑顔で前向きに暮らしていきます。戦前も戦時中も戦後も。時折、怒り・やるせなさが爆発しているシーンもありますが、「すず」は人にはあたりません。おそらく誰も悪くないからだと思います。自分は、家族が重い病気になった時に持った感情を思い出しました。「なんでなんだ」「こんなのおかしい」としか思えないんですね。怒りのやり場がないというか。戦争に巻き込まれ、大変な思いをした人たちはどんな気持ちだったんだろう。
戦争になったら迷わず逃げる
自分は戦争になったら迷わず逃げます。国のためなんかに死ねません。
大切な家族といっしょに戦争がないところに逃げます。この映画を観て、その決意を新たにしました。「すず」が夫に「この世界の片隅に、私を見つけてくれてありがとう」と言います。大変な日々を過ごしてきて、ある意味巻き込んだ張本人でもある夫にたいしてです。自分は、素敵な夫婦だな、と思いました。たぶん、家族の幸せと、家族といっしょにいることが一番だから出た言葉だと思います。まともな「すず」の感覚は戦前と戦後で変わっていなかったのだと思います。
この映画はハッピーエンドではないけど、自分にとっては家族の大切さを思い出させてくれた映画になりました。結婚以来、実家の家族とあまり会っていないから会おうかな、と思いました。自分が死んでも、「すず」と妹のように、笑いながら思い出してもらえるような兄でいたいと思います。
なんだかいつもと毛色が違う記事になりましたが、Netflix入っている人はぜひ観てみて感想教えてください。これを劇場公開後割と早く持ってきたNetflixの調達の人すごいな。話題の作品ではあったけど、これはまた見返したい映画です。・・・ってここまで書いて気づいたけど、思いっきりドラマ始まってるじゃん。偶然にも絶妙なタイミングで原作を観てしまったな。ドラマどうしよ。観ようかな。。。
↓映画のHP
じゃ、そゆことで。
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